ロシア市場・最大手薬局チェーン36.6がM&A 上場 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
凄まじい再編、世界の製薬業界とロシア小売店
世界の製薬業界はM&Aなどの再編がますます過熱している。また新薬開発には莫大な資金が必要で製薬会社は経営の規模を追求せざる負えない。こうした中でメガファーマと呼ばれる米国のファイザー、スイスのノバルティス、ロシュは更に巨大化していく。日本の大手製薬会社の合従連衡も盛んだが、その規模は欧米に比較すると規模は小さい。この潮流のなかでロシアの販社も同様に世界規模でM&Aが進んでいる。 ロシア最大薬局チェーン36.6グループ(傘下には小売り36.6、コルズドラフノ)は2015年にA.v.eを買収し、現在大手薬店A5との合併を進めている。またこの間に36.6は米最大薬局チェーンWBAのロシア法人アライアンス ヘルスケア の株式100%を取得した。WBAはスイスのAllianceと合併し、欧米で13,100店舗を有する巨大な販売チェーンである。同時にWBA(Walgreens Boots Alliance)は36.6の株式15%を取得している。 卸や小売店もそれぞれの国の事情で再編が行われている。 ロシア市場 ロシアは原油安、ルーブル安、クルミア半島併合に対する経済制裁に苦しむ中、6年振りのマイナス3.7%成長となった。 この経済危機の中、金利は10%を超し投資は手控えられているが、一方この危機をビジネスチャンスに変える企業も増えてきた。大手の小売りチェーン店のマグニトは店舗を増やし、規模をいかしてインフレをおさえて売り上げを伸ばしている。 ITサービス、農業、化学品、医薬品、医療機器などの成長分野はGDPでみるとプラスに推移している反面、建設や自動車、機械は落ち込んでいる。 こうした政治や経済環境の中でも、ロシア市場には成長余地があり、ルーブル安の今が投資のチャンスととらえ外食産業がは進出、なかでもファーストフード店の躍進はめざましいものがある。またウオルトディズニーの店舗もモスクワに完成した。 一方、ロシアの衣類業界はアメリカンEagle.R.Ver,Sland,espritなどが店舗を閉鎖し、タイなどアジアに拠点を移す、競争に負けた東芝家電もEUやアジアに拠点を移転する。 化粧品では2007年に進出した(モスクワ24店舗、サンクト25店舗)ポーラが経済環境の悪化で、2017年5月に撤退を表明している。これらは化粧品チェーンのイル・ド・ボデ、リブ・コージュの撤退から余儀なくされた感も有り、日本で言う処方ドラックストアーのような36.6、A5などで販売をしてこなかったことも原因だろう。 価格からみれば今年、開店した店舗の80%は低価格帯であり、閉店した店舗の90%は中価格帯である。高価格帯は順調なのはロシアらしい、ロシア人は良いものは高くても買うという国民性が表れている。
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ロシア医薬品卸・小売店の売り上げ 最新2016年4月 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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