いよいよ急務となったジェネリック医薬品(GE)の普及


(日本)


2012/7/25


優れたジェネリック薬 2012/8
 撮影OMD


『ジェネリック医薬品Q&A』を医療機関や保険薬局に配布!!

長期収載品の薬価のあり方についても議論を!!

平成24年度の診療報酬改定のGE普及に向けたアプローチとして後発品使用体制加算の見直しや一般名処方加算があり、医師側もGEを使用するハードルは低くなってきた。しかし、一方ではまだGEに対する誤解もある。
例えば、アメリカでは「GEに切り替えた患者は治療に失敗することがある」「GEが安価であるのは先発品よりも劣るため」などの誤解がありアメリカ医薬品食品局(FDA)がそれらの誤解に反論している。

日本でもこうしたGEに対する誤解は未だに多く、推進の壁となっている。その誤解は特に品質確保の面で多くみられる。昨秋開催された中医協の議論の中でも「医師が心配するのは品質面」「同一性と品質について正確なデータを示してほしい」など品質確保に関する意見や指摘が多く出された。

GEの品質確保に関しては、これまでにも医療関係者や患者の信頼を確保するために、国のアクションプログラムに基づいた取組みを実施してきたが、さらなる取組みが求められたかたちだ。そこで、厚生労働省や医薬品医療機器総合機構(PMDA)が中心となって、医療関係者や国民向けにGEに関する科学的な見解を「ジェネリック医薬品Q&A」としてまとめた。


「ジェネリック医薬品Q&A」は7月中旬をめどに医療機関や保険薬局に配布する予定。
また、「長期収載品の薬価のあり方について検討を行い、GEの更なる普及に向けた措置を講じる」とされている。具体的な検討項目としては、先発医薬品とGEの価格差要因や諸外国におけるGE促進策と使用実態などをもとに医薬品のライフサイクルの中での長期収載品の薬価のあり方に関する検討を行う。

長期収載品の薬価の検討については、中医協の薬価専門部会に国内外の医薬品事情に精通している学識経験者らを外部から参加してもらい議論する。この議論をたたき台にして、長期収載品の薬価のあり方について平成24年度後半までに大きな方向性をまとめ、詳細なルールに関しては薬価制度改革として平成25年度末までに最終的な結論を出す計画となる。



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